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ふと、父と最後に会ったのはいつだったかと思った
亡くなる2週間
私は自分の部屋に居た
ドアをノックする音がした
「はーい」
ドアを少し開けると父の姿があった
「なに?」
「お父さん、仕事に行ってくるから」
「うん、わかったー」
ロクに父の顔を見ずドアを閉めた
それが最後の会話と姿だった
日常的な普段の会話
何も気にとめてない有り触れた会話
それが最後だった
もうどれだけ悔やんでも
父とは話せない
気付いてあげられたら
何か変わっていたのか
気付くのが遅すぎた
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