【 夢幻郷 】

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 私がその希望の楽園(夢幻郷)を探し続けて、もう十五年になる。  今年でいくつになっただろう。  確か、四十二、いや、四十三か。  十五年前のあの日、妻と子供を目の前で殺害された。  幸か不幸か私だけが助かった。  その日は息子の五歳の誕生日だった。  生きていたらもう二十歳だろう。  家族で《夢幻郷》へ行くという約束はまだ果たせていない。  
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