【 夢幻郷 】

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 今日も《夢幻郷》を探し始めるとしよう。  もはや、私は自分が今、地球上のどの辺りに居るのかすら分からないが。  この地球のどこを歩いても、広がる景色は荒れ果てた荒野なのだから無理もない。  人々が息絶える瞬間を何度目にしたかさえ定かではない。  救いを求める誰かを助けてやる気力さえ、私にはもう残ってはいない。  もう楽になりたいんだ。  
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