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数日後、ネリネはとうとう抑制が利かなくなった。
ネリネの知らない誰かが愛するアマリリスに声をかけ、話し、触れる。
ネリネの胸の中には狂おしい程の独占欲が沸き起こった。
ネリネはアマリリスを手に入れるため、自分以外の誰からも彼女を奪えないようにするため、彼女という存在を永遠にするため、凶器を手にした。
そして、アマリリスはネリネによって殺された。
ところがアマリリスはネリネを恨まなかった。
愛する者に殺されることで自らが相手だけのものになったのだと思ったからだ。
そこで正気に戻ったネリネはその惨状に気づき、嘆き、自ら命を絶つ。
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