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兵練場に入るが…そこにはロイしか居なかった。
それもそのはず、一般の兵が兵練場に来るのにはかなり早い、そのうえ朝から兵練場に入る変わり者などレイスが居る部隊には少ないのだ。
「なんだぁ?レイス今日は早…」
ロイが言いかけて瑠璃を見る。
「昨日の…、朝から御盛んかぁ?」
ニヤニヤとレイスを見るロイは唐突に槍を構える。
「そんなおませさんでも稽古をつけてもらわないとなぁ?」
ニヤニヤしながらロイは手招きしている。
「ロイ、からかうのはやめろ」
レイスはそう言い瑠璃に目をやる、戸惑いまじりの瞳の瑠璃と目が合った。
心なしか少し瑠璃の頬が赤く染まる。
「……」
「……」
見つめ合う二人…耐えきれないと言わんばかりにロイが割って入った。
「だぁー!わかったよ、俺が悪かった」
「ほらレイス、今日もやろう」
槍を置いたロイが言いながら棒をレイスに投げ、自分も棒を構える。
レイスは棒を拾い上げ構え
「手加減抜きだ」
レイスがそう言って構える、それが勝負の合図になった。
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