第一章
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「誰かのために…か」 レイスが小さく呟く。 だが、瑠璃のために面倒事を背負うのは悪くない気分だった。 「レイス、あり…がとう」 怖かったのだろう、瑠璃がレイスに抱きついた。 「これが…誰かを守るって事か…?」 呟くレイスを瑠璃が不思議そうに見上げる。 「感謝されるってのは、悪くない気分だな」 瑠璃の頭に手を置いて撫でる。 少し恥ずかしそうに、瑠璃はレイスの胸に頬を寄せて強く抱きしめた。
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