第一章

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「お熱い所悪いんだが、レイス…ちょっといいか?」 ロイは少し浮かない顔をしている。 「ロイ…悪いな、俺もわかってるさ」 面倒な事にはなった、けれど予想外に冷静で居る自分が可笑しかった。 だからなんだろう、ロイに返事をする自分は笑っていられる。 「まったく…お前は大物だよ」 呆れているのかロイも笑っていた。 ロイは少しため息をついて 「だが、お前のそう言う所は嫌いじゃない…出来る限りの手回しはしておく」 と言うとサッと後ろ手に手を振り何処かへ行ってしまう。 「ありがとう、ロイ」 レイスが言うとロイは手を振るのを止めていた。
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