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レイスが自分の部屋に戻ると瑠璃はベッドに座っていた。
「お帰りなさいませ御主人様」
瑠璃はそう言ってベッドから立ち上がりいきなり脱ぎ始めた。
「なっ」
レイスは驚いて瑠璃に服を脱ぐのをやめさせる。
よく見ると瑠璃の背には痛々しいほど鞭で叩かれたような傷やアザ、火傷の痕があった。
一般的に女の奴隷は買われると娼婦館に回される、運悪く金持ちの変態に囲われると拷問のような事をされて死ぬ事が多い。
瑠璃はおそらく後者だったのだろう、レイスは同情した。
「瑠璃…だったよな」
「とりあえずお前は自由だ」
そう言ってレイスは瑠璃の首についていた首輪を外す。
瑠璃は「ぇ」と声をもらしキョトンとしてレイスを見た。
「ここにあるものは好きに使っていいから」
瑠璃はまだキョトンとしてレイスを見ている。
「風呂ならそこを開けた場所だ…後、俺はお前の御主人様じゃない」
瑠璃は「あっあっ」と何か言いたそうにしていた。
考えるとレイスは自己紹介がまだだった事に気付く。
「あぁ自己紹介がまだだったな、レイス=バニングス…レイスでいい」
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