線香花火~一片の物語~

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隣町での花火大会   例年なら自宅の屋根に登り 光速と音速のギャップを楽しみながら見るのが通例   でも今年は紗智香と現地へGO!!   予想通りの人混みに人酔い…   はぐれないようにと一歩後ろで俺のTシャツの裾を握る紗智香   ポケットに入れた手が紗智香に握られたTシャツにジェラシー   軽く肘を突き出し咳払い 「ん、んん!!」   俺の目を見て察する紗智香   ピョンと一歩踏み出し俺の腕に腕を絡め寄りかかる   満足する俺を見て   「子どもみたい」と言いた気な顔でクスッと笑う   言葉を交わさなくても伝わり合える   そんなことを当たり前に感じられる幸せ   かけがえのない温もり
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