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蝶々が横から僕を追い抜いて飛んでいく
「おはよう」
「ふふふ…おはよう、男の子」
「良いな、蝶は飛べるから」
「そう?私は男の子みたいにおもいっきり走ってみたいわ」
蝶々はひらひらと男の子の周りを飛んで回って見せました
男の子はそれに合わせて回ってみました
「見えた?」
「なにが?」
「今、私と男の子のセカイが廻ったわ」
「セカイって何?」
「私のセカイは蝶々、男の子のセカイは…まだ知るのは早いかしら…」
「…?」
「走れなかった私にもやっと羽が生えたのよ。」
そう言うと蝶々は空へと羽ばたいていきました
「さようなら…男の子」
「バイバイ…」
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