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そんなひろに腹立たしさがあったものの、自分から別れ話をもってく勇気がなく、ギクシャクしたまま時が過ぎていった。
ある日、バイトを終え帰宅してみると、両親は2人共夜勤でおらず、家には妹と妹の彼氏とその先輩がいた。
妹の彼氏の先輩…どこかで見たコトある顔…。
「!?」
そう、それがあきだった。
髪を短く切り、眉毛を整えていたから、さわやかな印象だった。
初めて面と向かって喋る。
にこやかに話すあきは感じがよく、アタシは好印象を抱いた。
夜遅くまで4人で語り、楽しいひとときを過ごした。
2人が帰ってから、妹がアタシにこう言った。
「先輩、お姉ちゃんのコト、高校時代から好きやってんて。今回、お姉ちゃんに会いたいって言うから連れて来てん。仲良くなりたいって言ってたで。よかったら携帯番号とアドレス教えてていい?」
アタシは一応ひろと付き合ってたし、初めは少し戸惑った。
でもクリスマスの日以来、ひろとはギクシャクしていたコトもあり、友達としてならいいかと思って、携帯番号とアドレスを交換した。
2人で会うコトはなかったが、連絡を取り合うようになった。
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