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近寄ると、カラスはどこかへ飛び去り、
その場に残っているのは、赤きネズミの肉片だった。
こないだの事件に、
限りなく似ているなぁ
などと、考えていると
後ろから声をかけられた。
聞き覚えのある声だ…振り返ると、
【かっぱ】が、立っている。
「先生は、どこかに
行くのですか家に、
こちらではないでしょう」
『事件現場に行ってこいと、
教頭先生に頼まれましてね。
危険な場所が、ないか確認を、
生徒安全が心配ですよ
私もね。』
「ご苦労様です。
では、これで失礼します。」
『待ちなさい。
これを、首にかけておきなさい。』
「何ですか、これは、」
『御守りです。
とても良いものです。
では、また明日』
「先生は、アヤカシ見えますか。」
『えぇ、見えますよ
だからこそ、君に渡したのです。』
そう、言い残すと先生は、帰っていった。
…
…
仕事しねぇのかよ。
御守りを、首にかけ本を片手に
家に向かう。
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