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かっ…影があいつの影
頭と右手、左足、左わき腹が
きえている
変だ
僕は二つさきのバス停で、降り
家につく前に
先生に電話して聞いてみた。
「影がきえてたんですが、どうしてですか」
『あぁ、残念ですが、手遅れです。』
と、
残念という気持ちが、つわらない言い方をした。
「じゃあ、死ぬんですか」
『影が消えるのは、目印です。
アヤカシの、ね。
影が、
そこまで減っていたら無理です。
助かりません。』
僕は、黙って電話をきり
友達の家まで、走った。
太陽は、まだ沈んでいない。
はぁはぁ…
間に…合ってくれ
そう願いながら、
走った。
体力の限界は、
とっくに、すぎている。
次の角を左に曲がれば…
…
…
曲がった瞬間、目に入ったのは
黒き物体に囲まれた友達の姿
僕は、内ポケットにある。
十七枚の札を手に取り、
奴らに投げた。
奴らが苦しむのが見える。
少しすると、奴らは消えた。
友達の頭と共に、
無惨な姿となった
友達の前で
僕は、泣くことしかできなかった。
僕に影がかかり、
後ろに気配を感じつつ、
気絶してしまった。
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