~第二章~

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「…上手くボールがいってくれねぇな!」 ここを通れば誰でも聞こえるぐらいな大きな声で、 けど、独り言を言ってるんだよな。 宮本。 んで、あいつなにやってるんだ? こんなところで? 宮本は学校の壁に向かってボールを蹴りつけていた。 それをさっきから続けている。 あいつ学校でも壊すのか? …もう中学生なんだし、そんなこと誰も思わないか。 という事は 練習か? ころころ…。 と俺の所にボールが転がってきた。 俺はそれを拾い上げて宮本の方に向かっていった。 「…な、中澤!?」 「お前一人でなにしてるんだ?」 「なにって…。た、たまたまボールが有ったから蹴っただけだ!!」 「ふ~ん。んじゃこの跡はなんだ?」 俺はさっきまでボールを蹴りこんだ壁を指さして言った。 「さ、さぁ…。しらねぇよ」 宮本はそっぽを向いてしまった。 まぁいいや。 「ほら…。」 と俺は宮本に軽くパスを出した。 「な…なんだよ?」 「練習だろ?」 「だから違うって言ってるだろうが!」 「はいはい。んじゃ練習に付き合ってよ」 「…し…しょうがねぇな。お…俺も暇じゃないのにさ!まぁ付き合ってやるよ」 「…はいはい」 と俺等は中庭で軽いパス練習をした。
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