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「ねぇ?」
「うん?どうした~?」
俺は柏木と柔軟体操してる時に春木がやってきた。
「あんまり用事はないんだけど…」
「なんだよ?どうしたんだよ?言いたいことがあるなら言えよ」
「点…」
「点?」
「え…いや!賭けしない!?」
一場は慌てて何かを言い直した。
「スポーツに賭けするのはちょっと…。気が引けるぞ…」
「いいじゃないの?ここだけで、別に金を掛ける訳じゃないんだし」
「まぁ…。それで賭けの内容は?…おぉありがとな!柏木もういいぞ」
俺は柔軟体操に手伝ってくれた柏木に向き直ってお礼を言った。
「うん。じゃ僕はあっちに行ってるね!」
と柏木は友達の方へと走って行った。
「んで?賭け内容は?」
「今日秋が点を決められなかったら私の言うことに一回聞いて貰う」
「はぁ!?なんでそんな賭けしなきゃならねぇんだよ!?」
「いいじゃないの?点を入れれば良いだけの話じゃないの?」
一場は堂々として言ってはいるが、なんとも分が悪い賭けな事。
それに俺が勝ってもなんの嬉しさもないし、
それにもし一場が勝ったってなんの得があるんだよ?
「あのなぁ?俺は今日は裏方に回る予定なんだぞ?」
今日はホントに楽しむだけの試合。
それに、俺がここで変な事して本番に目を付けられたら、
めんどくさいし。
「誰も勝ちなさいと言ってないわよ。点を決めなさいと言ってるだけ」
「だから!!簡単に言ってるけどな…「お~い、秋。そろそろグランドに来てくれ~」
俺の言葉を遮るように、輝は遠くの方から俺を呼んでいた。
「ほら、輝が呼んでるわよ」
「はいはい…」
俺はとりあえず、輝の方へと走って行った。
「賭け忘れないでね?」
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