姉の技はとても痛くて残酷で~たびたび~

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カチャリ……… カチャ……… カチャリ……… シンジは、口を〇ザエさんの〇ナゴさんの様に腫らして洗い物を片付けていた マトイは、少しだけ ほんの少しだけ気晴らしが出来たかのように 鼻唄を唄いながら新聞を読んでいた 「あらら、淫行教師にワイセツ社長に芸能人の浮気……… ……みんな暇なんだね 他人の情事なんかで自分の気を紛らそうだなんてさ」 マトイは、特に興味なさ気に、パラパラと新聞を流し読みすると 退屈そうに欠伸を一つかまして 新聞を、他の古い新聞と一緒にまとめて紐で縛っていた ………明日は廃品回収の日なのだ シンジは洗い物を済ませて、その光景を見つけると 「待って、姉さん!僕まだ新聞読んでないんだ!」 その瞬間 マトイの周りの空気が変わった
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