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そして安心して話そうとしが、
『待てアーカード。』
見事レイに遮られた。
これ以上グダグダにするわけにはいかない青年--もとい、アーカードは何ですか?と切り返す。
『敬語……………』
「敬語……?」
そっぽを向いたまましかめっ面で単語だけ言うレイ。
『……………私と居るときは敬語を使うなと言ったはずた………』
それは小さく、寂しげな声であった。
アーカードはやれやれと首を振った。
「分かったよ、全く………もう敬語で話すのは癖なんだからあまり無茶言うなよ。」
眼帯を着けていない方の髪を苦笑いしながらかき上げ、話し方だけではなく姿勢も崩しソファーに身を沈める。
『……私に関係ない。』
「はい、はい。」
(もっと素直になればいいのにな………)
普段から気高く、決して弱みを人に見せないレイの稀な一面を見る度に喜びを感じるのであった。
そして再度アーカードが説明をしようと身を起こす。
「じゃ、改めて任務のせつ---」
「はい、ストップ。」
---が、突如二人の目の前に現れた人物によって遮られてしまった。
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