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『--それで、仕事もせず睡眠までして話を中断させたのは何故かしら。』
疑問符を付けず確定を前提に超要約すると脅しているレイ。
すでにぼろ雑巾のようにされた司令には言い訳する気力すらなく、身を守るのが精一杯だった。
「あ、うん……実は今日の仕事は全部終わってリオネの報告書がまだな事に気がついて…」
『つまり探していたけど見つからず疲れて寝て起きて私達に聞こうと。』
「はい…………」
すっかり縮小してしまった司令は床で正座してうなだれている。
「二人ともちょっといいですか?」
と、そこに司令がボコられていた時から今まで黙っていたアーカードが口を開く。
「実はレイを呼びに行った時に廊下で全力疾走してるリオネとすれ違いました。
何か二人に謝りながら自分の部屋の方向に走ってましたよ。」
思いもよらぬ報告に思わず固まるレイと司令。
だがそれも、直ぐに我に返ったことによって終わる。
『それ本当なのアーカード?』
「間違いありませんよ。」
キッパリと言い放つアーカードに偽りがないと判断し、一つの疑問が浮かぶ。
『この馬鹿司令は兎も角、何で私の名前を呼び謝りながら走ってたのかしら?』
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