3974人が本棚に入れています
本棚に追加
/520ページ
「叩こうとしたら立ち上がったんでしょ。
そもそもあんたが取りに来ないのが悪い」
聞いた?
この言い方。
かわいい生徒に対してひどくねぇ?
角って痛いんだぞ?
「知らねぇょ!!聞こえてねぇ!!」
負けじと返したオレに
晴海はもう一度笑顔を見せる。
笑顔に恐怖って感じるんだな。
晴海はもう一度教科書で
オレの頭をはたくと、
机の上に紙切れを置いた。
「いてっ」
「立木くん?
今は何の時間かな?」
いつもと違う口調。
なおさら怖ぇ…
「英語の時間です…」
「GOOD!!
で、これは何かわかるかな?」
机に置いた紙切れを
オレの目の前でヒラヒラさせた。
そう今は…
中間テストの返却中。
「ったく、初テストだから優しく作ったってのに、
23点て…つくづく教師泣かせな事してくれるじゃない?
ねえ、立木?」
最初のコメントを投稿しよう!