2/2
前へ
/15ページ
次へ
クルクルクル… 何かを支点に物を動かせば、それは回る。クルクルと。 何もかもは回っている。そこに支点があろうと無かろうと。 連鎖は廻る。 金、感情、エネルギー、生命… 基本的にはすべてが何らかの形で円環を作っている。 自然界においては朽ち果てた体すらも円環の一部である。 肉は獣や虫に食べられ、骨は地を育む一部となる。 人界においては人身は円環を止める。 人は死してもどの生き物に肉を渡すことなく、骨も地を育むことはない。 身は煙となり霧散する。 人は円環を止める。また早め、遅める。 それは進んだことなのだろうか…? 一人哲学。 誰にも語ることのない独白。 悟ったつもりの俺が点いてないテレビの黒い背景の中で、一人世界を嘲笑している。 … バカ面してるな…俺。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加