孤独感

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どんなに優しくしたつもりでも、どんなにお人好しになろうとも、孤独感が拭えない… 優しくなれば、お人好しになれば、いつも微笑みを絶やさないようにすれば、周りに誰かいてくれるものだと思っていた。 大事にしてくれる人が現れると思ってた。 だけど、結局そんなことはなくてあくまでも「良い人」。 自分は誰かにとって特別になりたいのに… 誰からしても「ただ親しみやすい人」。 孤独感が拭えない… ふと気づくといつも心が渇いてひび割れている。 自分は誰からしても平凡だから、特に気にかけてもらえない。 こんなことは声にしてみたって余計に惨めになるだけで、助けてなんてもらえない。 心に潤いがある人が冷たい目で見て、その視線で心は余計に渇いていく。錆びた機械のように軋んだ音を立てるだけで動きようがなくなる。 錆びがこぼれるように心は泣く。 それでも顔を微笑ませる自分に哀れみすら覚える自分がいるけれど、救いようもない。 そして今日も心を軋ませ、微笑む。
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