side:修也 part.6

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一馬と話してたら 向こうから虻川さんが歩いて来る。 何か言われんのかな…… ちょっとビビってたら 「修二……やっと 振っ切れたみたいだな。」 虻川さんが笑顔で オレの肩を叩いた。 「何かきっかけが あったんだろ?」 「いや………別に。」 そう言いながらふと… 凛子の顔が浮かんだ。 女とヤッたからなんて 口が裂けても言えね~な… 「まぁ……あれだ。 オレの目に狂いはなかった ……って事だな。 この調子で頑張れよ。」 そう言い残し 虻川さんは稽古場を後にした。 「なぁ修二…… 今日はこれで終わりだろ? メシ食いに行こうぜ。」 「いや~いいわ。 家政婦がメシ作ってっから また今度な。」 虻川さんに誉められて 調子に乗ってたんだな~。 誰にも言ってなかったのに つい、凛子の事 言っちまった……。 やべぇ~………! って思ったらやっぱ 食いついてきやがった。 「なになに~……? お前ん家、家政婦いんの? 歳いくつ? かわいい系? 美人系?」 ……言うんじゃなかった。
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