陽君とわたし

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陽君と祐ちゃんの間に何があったのか、それとも別にこれと言った理由はなくてただ時の流れで会わなくなったのか、それはわたしには全然わからない。 ただ、あれだけ仲の良かった二人なのに、さっきのわたしの祐ちゃんは元気?に対しての陽君の返事はあまりにも意外で信じられないものだった。 「陽君!」 「ん?」 「頑張ろうね!」 「何を?(笑)」 「何をって、色々と」 「あぁ、ぅん、そぉだな」 そぉ言うと陽君はちょっと笑った。 ふと気づくとあんなに遠くに見えていた電信柱ももうすぐ目の前 「じゃあなっちゃん、また明日」 「ぅん!また明日」 (なっちゃん‥) 一瞬ドキッとした✨ それはわたしの小さい頃の呼び名で、昔は陽君がよくそう呼んでいた✨ 何年ぶりかに陽君の口から「なっちゃん」が聞けて、わたしは感動に近いくらいの気持ちを覚えていた✨ そぉ言うと陽君は最後にニコッと笑って家のある方向へ走っていった✨ 久しぶりにわたしに向けられた陽君の笑顔は、あの祐ちゃんとふざけあってた遠い昔の陽君とちっとも変わってはいなかった✨✨✨
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