第一章 片目の紋章

9/10
前へ
/10ページ
次へ
レオンは動揺を隠し切れなかった。無理もない。 このガリアの英雄が、誇りに思っていた兄が、同じ騎士団の同志を貫いている所を目の当たりにしてしまったのだから…。 だが、今はあまり考え込んでいる時間は無い。 「城下の街の人々は皆逃げた様だな…」 「ヴァルキリー兄さんの消えて行った方向は確か、こっちだ………」 レオンは、ヴァルキリーの消えて行った先に何があるかを考えた。 レオンには考える時間も要らなかった。その先には、いつも行っている仕事場があるからだ。 「………ガリア城!?」 レオンは、高鳴る不安を胸に、剣を片手に走り出した!!
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加