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毎日が同じ事の繰り返しで、同じように日が昇り、同じように日は沈む
毎日乗り込む車両には、同じ人がいて、同じ景色を眺めていた
私の隣には、いつもの仲良しな友達がいて、いつものようにお喋りに夢中だ
ただ一つ違うのは、私と同じ車両に乗る、あの人を目で追っていること。
整った顔立ちに似合わない程とても無邪気に笑う。
なのに時々とても寂しそうな目をする
ねぇ…あなたの瞳には何が映っているの?
あなたを寂しくさせるのは何?
今以上…
それ以上に、あなたから目が離せなくなる
車両中にアナウンスが響き渡と、ガタリと音をたて、駅に止まる
降りる予定はない
一斉に出口へと流れる人込みに押され、扉まで来た瞬間、事件が起きた
『大丈夫?降りる駅まだ先だよね?』
『あっ!ありがとう…ござ…います…』
捕まれた手は未だ私の中にあった
現状がつかめない
きっと不思議な顔して見てたにてたにちがいない。
見てるだけで幸せな自分に、夢でないのか問い続けた
『いつも同じ車両ですよね』
にこりと笑う彼の瞳には私がいて、私の瞳には彼の笑顔が映っていた
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