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「な、な、な、何ですとぉーーーー!!」
なんて大声を上げるものだから教室に残っていた数人の生徒達がこちらにはい、注目。
「うるさいわね、耳元で大声を…へ?」
「だ、大丈夫?熱とかない?」
額を私の額に当て、本気で心配そうな顔をしてくる。私は、頭を真後ろへと思いっきり振りかぶり……
「ちょ、喧嘩売ってんのかあああーーー!?」
叫びながら、有子の頭めがけて頭を振り下ろした。
ガッチィィィィーーーーーーン!!
見ていた者をすべて不安にするぐらいの音を立てて、私は有子に頭突きを喰らわせてやった。
正直、痛い――。
「痛ぁー何すんよ!?」
「売った喧嘩を買ったまでよ」
有子は額をさすりながら呆れた顔をしていた。
「分かったわよ、ったく椿が手が早いのを忘れてた私が悪かったわ…ハァ~」
謝るのはそこか?否、手が早いとは失礼な話だ、そもそも有子以外にこういうことはしない。有子が悪い、それだけって話が逸れている。
「とりあえず、今日はそういう気分じゃないだけよ…」
「はいはい、わかりましたよーというわけで私は先に帰りますよー」
一体どういう訳なのか知らないけど有子はそそくさと帰り、私はまだ生徒が残る教室に残った。
頭が痛い…。
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