326人が本棚に入れています
本棚に追加
鈴原の配属から2ヶ月。
第1小隊は大隊1優秀な隊として成長していた。
10月。
第1小隊は習志野演習場で訓練を行なっていた。
200X年10月3日午前10時 千葉県船橋市習志野演習場上空 陸上自衛隊中央即応集団第1空挺団第1普通科大隊第1小隊
UH-60JAが予定降下地点へ接近していた。
梶
「予定降下地点へ到着!」
鈴原
「ロープ!」
合図でロープが地上へ垂らされた。
ラペリングでの降下である。
隊員A
「ロープよし!」
鈴原
「降下!」
隊員が次々と降下して行く。
自分が最後である事を確認した鈴原も、降下準備に入った。
梶
「待って下さい」
鈴原
「え!?」
梶
「いまは風が強いので待って下さい!」
鈴原
「ああ……」
鈴原は降下準備のまま数十秒間待った。
梶
「O.K.です!」
鈴原が降下する。
UH-60JAは飛び去っていった。
鈴原
「集合」
隊員が素早く鈴原の回りに集まる。
鈴原
「よくやった。谷田が少し尻込みしてたからな。以後気をつけろ」
谷田
「はい」
鈴原
「よし。今日はよくがんばった」
高機動車が3台第1小隊の近くに停車した。
鈴原
「乗車!」
200X年10月3日午後1時 千葉県船橋市習志野駐屯地 陸上自衛隊中央即応集団第1空挺団第1普通科大隊第1小隊
鈴原は今日訓練で搭乗したUH-60JAの回りをウロウロしていた。
鈴原
「…………」
牧田
「あの…どうかしましたか?」
整備班長の牧田が声をかけてきた。
鈴原
「この機体のパイロットに会いたいんだが……」
牧田
「梶士長ですか?それとも田口1尉?」
鈴原
「女性パイロットだ」
牧田
「梶士長ですね。もう少しで訓練飛行なのでまもなく来ると思いますよ」
鈴原
「ああ。わかった」
数分後……
ヘルメットを持ったパイロット2名が歩いて来た。
最初のコメントを投稿しよう!