始まり

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学校の終わり、帰宅部の私と煉は家に帰るべく街路を一緒に歩いていた。 私の家と煉の家は近い。歩いて十分もかからない。 「ねぇ、あれから次郎が戻って来ないんだけど、何処まで飛ばしたの?」 「あー………ちょっと力入れ過ぎたかも。」 煉は申し訳無さそうに答える。 「帰ってこれる距離?」 「ん。普通に帰って来れるよ。隣の町の山辺りだし。」 「確かにそんな遠くないね。」 つか霊体には距離とか関係無いんだった。 私が考え込むと煉は陽気にこう言った。 「アイツの事だからまた可愛い子(霊体)とか見つけて口説いてんじゃん?」 「………あり得る。」 でも、ちょっと嫌な予感がするんだよね。 気のせいなら良いんだけど……。
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