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所で、私の名は「バー・ユンキン」。
警部補である。かの某フルハタと同じだぞ、凄いだろう。
そんな事はさておき、私の足は、まさにヤツが今この瞬間消え去ったかのように立ち込めるドライアイスの煙幕に、2本の煙突を立てている。
いや、煙突という表現はおかしいな、むしろ・・・。
「バー警部補ぉ~!!」
私の思考を遮り、殆ど目の前で大きく手を振り叫んでいるこのバカは、私直属の部下「タダノ・テンサイ」巡査だ。
名前もさることながら、信じられないことに性別はオンナ♀である。親の顔が見たいもんだ。ホントは見たくないが。
歳は確かじゅ・・・・。
「バー警部補ぉ!!ホトしゃん(ホトケ・被害者の事)は・・・ぐひ・・」
「うるさいなぁうるさいなぁうるさいなぁお前は。つうかユンキンと呼べとアレほど言ったろう。バカちんが」
いちいち思考を遮るヤツにはアイアンクロウをお見舞いだ。死ね。
っつーかそんな事より、そう。
ホトケだ。
今回は今までの怪盗トランプの犯行の主である万引きとはワケが違くて、何と殺人のオマケつきだったりする。
かなりの事件だ。
私は動揺の動悸を抑える為に363つ目のカプセルを飲み込むと、被害者の手に握られた「トランプのカード」を見つめた。
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