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人に食べさせて貰うという行為が小さい頃(今でも外見は小さいけど‥)以来で…しかも物凄く美形な麗サンに食べさせて貰ったからか余計にケーキが甘く感じた。
「…美味しいか?」
甘いテノールの声があたしの脳内で繰り返される。
口の中がやけに甘ったるい。
麗サンは嬉しそうに微笑むと、あたしの頭を撫でた。
「……はい」
あたしはそう答えるのが精一杯だった。
そのやり取りを見ていたお母さんが嬉しそうに微笑んでいた。
「良かったわね、翼。流石に大学生にもなると人に食べさせて貰う事なんてそうそう無いものね」
ニコニコと微笑みながら言うお母さん。
次の瞬間、リビングに何とも言い難い空気が流れる事になる。
「大学生…………?」
ぽつりと、麗サンの呟きが静かに木霊した。
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