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「Dog」
きみにあうために僕は月に願いをかけたんだ
きみと話したい
どんなにこの時を待ってたか
わくわくして尻尾はふりきれる寸前で…
僕にくれる優しい笑顔いつまでも見たかった
朝あうときに「クロおはよう」って話してくれる夕方には会社から帰って「クロただいま」
散歩にいく時の僕の誇らしさ
はやくお月サマ僕を人間にして
早くしないときみの死に際にあえない
きみが帰ってくるのを僕が電柱の脇からみてた時きみが暴走した車にはねとばされた
僕はヒモを食いちぎり駆け寄りたかった
どんなに焦ってもワイヤーは切れなくて
悲しくて吠えた
お月サマ早く早く僕を換えて
胸にせまる不安をお月サマ消して
手から毛も消え2本の足だけで立つ不安は
きみとあえない不安よりは深くない
お月サマ お月サマ 早く
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