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二人が向かったのは公園だった。 ベンチに腰掛けると 「あの…」 「あのさ…」 二人同時に声が出てしまった。 「由美からいいよ。」と俺が言ったら向こうも同じ気持ちだったのか分からないが 「あ、うん。わかった。あのね…。」と話しはじめた。 「あのね…、私、小学校の頃大介君のことが好きだったの。」 「それでね、今も大介君が好き…なの…。」  え…? 由美は続けた。 「それとね、私九月からイギリスに留学するの…。」 え…??  留学…?? もう頭がこんがらがり、訳分からなくなったが、あの気持ちだけははっきりと残っていた。 「俺も由美のことが好きだよ…。」
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