嫉妬

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「仁奈っ!」 「鈴華!待たしてもうて堪忍な;」 鈴華は職員室から出てきた仁奈と見つけると小走りで駆け寄った。 「ううん。大丈夫!」 「さよか!ほな帰ろうか?」 「うん!」 学校を出ると5月の日差しが容赦なく2人にさす。 「だいぶ暑くなったなぁ…鈴華も着物暑いやろ?」 仁奈の問いに鈴華は「そうなんだよね」と大きく首を縦にふった。 「来月ぐらいからもっと暑くなるんだろうね…」 「考えただけでいやになるよ」と鈴華は苦笑いを浮かべる。 「まぁ明後日は魁さんと会えるんやから暑さもふっとぶやろ?」 にっこりは笑いかける仁奈。 そんな仁奈に鈴華は「うるさい!」ぴしゃりと言い放つ。
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