嫉妬

12/18
前へ
/252ページ
次へ
「大崎くん家このあたりなんだ?」 「うん。てか西条その格好…」 「もしかして家の手伝い中?」と拓は持っていた雑誌を元の場所に戻す。 「うん。夜はいつも着物だよ。今日はね早く終わったからちょっと気分転換に買い物に来たの」 「大崎くんは?」と問いかける鈴華。 「俺は親に牛乳かってこいって言われたから。おつかいの最中なの」 「おつかいなら雑誌読んだりしてちゃ駄目じゃん。早く帰らないと怒られるよ?」 拓の言葉を聞いて鈴華はくすくすと笑った。 「てか西条京都弁はなせるんだね?」 「うん!お座敷の時はいつも京都弁だよ」 「そうなんだ?てか着物…」 「ん?」 拓がそこまで言って言葉を切ったので鈴華は「なに?」と首をかしげる。
/252ページ

最初のコメントを投稿しよう!

187人が本棚に入れています
本棚に追加