嫉妬

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「じゃぁあたし行ってくるね?ちゃんと夕方には帰るから!」 翌日12時すぎ、出かける準備が済んだ鈴華はリビングの茶の間でテレビに目を向けている母に向かって声をかける。 「あっ鈴華?今日お座敷キャンセルになったさかい。今日は西屋はなーにもないねん。仁奈ちゃんとゆっくりしてき!」 「ホント?」 母の言葉に鈴華は声のトーンを一段とあげる。 「ホンマや。ご飯でも食べてきたらどうえ?」 鈴華の気持ちを察した母はにっこりと笑う。 今日みたいにお座敷が全く入ってない日は本当に珍しい。 鈴華もいつぶりかな?と母に問いかける。 「さあなぁ…いつぶりになるやろか?」 鈴華の問いかけに母も少し頭をひねった。 「まっいつでもいいか!今日はお母さんもゆっくりしてね?」 「おおきに。ほな行ってき!仁奈ちゃん待たしたらあかんで!」
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