第一話†佐倉 唯間†:東京某所 1月9日 PM 07:04

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「こんばんは。ニュースの時間になりました。――――――さっそく今日のニュースをお伝えします。」 このアナウンサ-独特の柔らかく落ち着いた声が優しく耳に染み渡っていく。 しかしそれに感じるのは心地よさではなく、正反対の不快感。 この不快感を感じているのは俺だけでなく、このニュースを見ている人、全てだと俺は確信している。 優しい声は、少しでも暗いイメージを与えないようにというテレビ局側の思惑が見えるからだ。 そんな無意味なことをするなんてよけいに不快になる。
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