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「こんばんは。ニュースの時間になりました。――――――さっそく今日のニュースをお伝えします。」
このアナウンサ-独特の柔らかく落ち着いた声が優しく耳に染み渡っていく。
しかしそれに感じるのは心地よさではなく、正反対の不快感。
この不快感を感じているのは俺だけでなく、このニュースを見ている人、全てだと俺は確信している。
優しい声は、少しでも暗いイメージを与えないようにというテレビ局側の思惑が見えるからだ。
そんな無意味なことをするなんてよけいに不快になる。
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