第3章「一ノ瀬柚」

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そしたら、隣りの女も面倒臭そうに「よろしくね…ゆうちん」って言うた。 皆して“ゆうちん、ゆうちん”て… 連呼すんなや! 腹立つ…。 柚「一ノ瀬柚。ゆうちんやないわ、ボケ」 『あ、そう』 うわ~ 感じ悪。 だいたい慣れ慣れしく“ゆうちん”なんて呼んでんなや きしょい奴。 この後もずっとガンたれてこっちを睨む女。 見てんなや 『あんたは性格ブス!』 そう言って 言い逃げしよった。 初めて性格ブスとか言われたし 面と向かって女に反撃されたのも初めてやったし 言い返す前に逃げられた。 不覚や… マコト「あ~らら、ゆうちんショック?」 柚「うっさい、早よ前向けや」 ある意味… 衝撃を受けた=ショックを受けた 次の授業を受ける気にはなれんかった ちゅうか あんなうっとい女の隣りとか、最高に気分悪い 帰ろ。 ‐ガタッ‐ マコト「あれっ?あれあれ?ゆうちーん、何処行くねん」 柚「便所」 マコト「ほな、僕も~♪」 柚「絶対来んな。女かお前は」 マコト「だって…まことん寂しやーん」 柚「勝手にしねや」 頭大丈夫か? こいつ…
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