動竜

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橘「…どしたの急に?」 麻生「いや、なんとなく……なんとなくなんだけど……なんか気になってさ」 橘「う~ん・・・私は、ううん、麻生くん私の家が貧乏だったの知ってるよね?」 …そういえば 橘「お母さんは私が小さい頃に死んじゃったし、お父さんも元々病弱で家計は厳しかったし、小学生の頃はよくお母さんがいないってイジメられたっけ………でも私は幸せだった。」 橘「疲れてるのに苦労してご飯を作ってくれた事、一人っ子の私と休みの日に遊んでくれた事、一緒にお風呂に入った事、イジメられた私を励ましてくれた事、そんなお父さんと居れて私は幸せだった」 橘「それで…麻生くんが高校を辞めた後、お父さんの持病が治ってさ!奇跡だっ!奇跡だっ!って二人ではしゃいで・・・ でも」 橘「五年前また発病して、今度こそ危ないってお医者さんに言われて……」 橘がうっすら涙を浮かべている…コイツにもこんな過去が…
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