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「………っ!」
うちは思わず、手で顔を覆った。
バカだ……!
バカだよ、コイツ!!
ホントにやりやがった!
クラスの空気が固まったよ!
「……萩野さん?何かあったの?」
「私達で良かったら、相談に乗るよ?」
「え?コレ流行ってんじゃないの!?」
「そんなん流行るわけ無いじゃん……」
「上野さんに、からかわれたんじゃない?」
「………あはっ!!」
うちは堪えきれずに、吹き出した。
「………上野?」
「こりんフラッシュなんてあるわけ無いじゃん!あははは!!」
「う~え~のぉ~」
おぉ、萩野が貞○のように怖いオーラを発している……逃げなきゃ!
「んじゃ、アデュー」
「アデューって、お前は何人だ!?」
「え?フランスとのハーフ」
「マジか!」
「ウッソー」
「待てやコラァ!!」
教室をダッシュで抜け出して前を見ていなかったうちは、誰かにぶつかってしまった。
「わっ、ごめんなさい!」
「……あれ、やよいちゃんじゃん」
聞き覚えのある声に、うちは顔を上げた。
「なんだ、りえちゃんかぁ~」
「どしたの?いきなり飛び出したりして」
「え~?萩野をからかってた」
りえちゃんは半ば呆れたように言った。
「……どんな風に?」
「え~っと、グ○コのポーズでこりんフラーッシュ!!って言わせたり、うちがフランスとのハーフって言って、信じたとこをまたおちょくったり……」
「……ホント、ゆうちゃんからかうの好きだよね」
「うん!何つーの?うちの生きがい?」
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