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りえちゃんに好きな人が居ると分かって、1週間。
うちは、毎日りえちゃんの恋愛相談を受けていた。
「ね~やよいちゃん。先輩が来た時、何て挨拶すればいいと思う?」
「ん~……にっこり笑顔で、元気よくこんにちはって言ったら、印象良いんじゃない?」
「そっかぁ、好印象与えなきゃダメだもんね!」
「……うん、そうだね」
内心、うちはイライラしていた。
……なんだ?
このイライラは。
嬉しい事のはずなのに。
大好きな親友に、好きな人が出来た。
喜ばしい事じゃないか。
なぜこんなにイライラする必要がある?
チラッとりえちゃんの顔を見ると、りえちゃんはすごく幸せそうだった。
………りえちゃんにこんな幸せそうな顔をさせる人……どんな人だろう。
「ねぇ、りえちゃん」
「なに?」
「先輩って、どんな人?」
すると、りえちゃんの顔が嬉しそうに笑った。
「えっとねー、優しくて背が高くて、笑顔がステキなんだぁ」
「へぇ~……見てみたいなぁ」
「今日の練習も来るかもよ?」
「そうなの?じゃ~部活サボって、覗き見しよっかなぁ~」
「えっ!ダメだよ!やよいちゃんも先輩の事好きになっちゃったら、困るもん!」
「………好きにならないよ。だって、うち男に興味無いもん」
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