気付き

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りえちゃんはにこっと笑うと、うちの髪を撫でた。 「やよいちゃんは良い子だね~」 「ちょっ!ガキ扱いかよ!」 「だって、やよいちゃんちっちゃいんだもん」 「平均並にはあるよ!」 「え~やよいちゃんは、そのサイズがいいよ~」 「ヤだよ!!まだまだ欲しい!」 りえちゃんは、160センチでうちは155センチ。 うちはこの頃女の子らしいのが、イヤだった。 スカートは制服でしか持っていなかったし持ち物もシンプルな物ばかり持っていた。 髪だけは、胸辺りまで伸ばして2つに結っていたけれど。 髪を伸ばしていれば、りえちゃんに髪を結って貰えたから……。 それが嬉しかったから、うちは髪を伸ばし続けた。 女の子らしい部分と言えば、それぐらい。 身長はもっと欲しくて、いつかりえちゃんを追い越したいと思っていた。 「やよいちゃんには、超されないと思うなぁ」 「まだまだ伸びるもん!」 「はいはい。あ、私着替えてくるから待っててくれる?」 「わかった、待っとく」
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