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そんな感情を抱きながらうちは集合場所へと、向かった。
「あ、やよっ。あの人じゃない?」
「あ~?」
のんちゃんの指差す場所を見ると、前後の席を空かして真ん中に座っている女の子が居た。
あの人が、「りえ」か………。
うちがぼーっと、見ていると女の子がこちらを見た。
「………何?」
うわっ、こわっ!!
うちがそんな事を考えているのを知ってか知らずか、のんちゃんが慌てて口を開く。
「あっ……あの、ごめん名前聞いていいかな?」
女の子はじっとうちとのんちゃんを見ると、にこっと笑って言った。
「有沢りえ。よろしくね!」
あっ……笑うとカワイイ……。
「私は旭のぞみ。で、こっちの子が………って、やよ?」
「あ!?……え~っと、上野やよいです。よろしく」
……いかん、ぼーっとし過ぎた。
頭を軽く叩いて、意識を取り戻した。
のんちゃんとうちは、改めて挨拶をした。
「じゃあ、有沢さん。これからよろしくね!」
「よろしく」
りえちゃんはまたにっこり笑って返してくれた。
「こちらこそ、よろしく!旭さん……上野さん」
これが、うちとりえちゃんの出会い。
平凡だけど、うちにとってはすごく大切な出会い……。
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