185人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく無言の状態が続く。
うちはあんまり自分から話すような性格じゃないから、そのまま歩き続けた。
りえちゃんと知り合ってもう2年。
りえちゃんは、しっかり者で他の友達からも頼りにされていた。
うちは妹しか居なくて、甘えられる存在があまり居ない。
だから、りえちゃんをお姉ちゃんみたいに感じてた。
昼休みはいつも一緒に過ごして、たくさん甘えた。
りえちゃんはそれを嫌がる事なく受け入れてくれたし、うちもあまり恥ずかしいとは思わない。
いつの間にかうちとりえちゃんは、仲の良い仲良しコンビとなっていた。
今思えば、うちはりえちゃんを見つけるたびに犬のように尻尾を振ってりえちゃんに駆け寄っていた気がする。
大切な親友。
お姉ちゃんみたいな存在。
両親にも上手く甘えられなかったうちにとっては、りえちゃんは数少ない甘えられる存在だ。
ぎゅっと抱き締められた時は、とても心地よくて……。
どことなく安心感を与えてくれる。
その時はまだ、うちは恋愛感情と言うモノがよくわかっていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!