乾坤一擲

1/1
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ

乾坤一擲

[けんこんいってき] 乾坤ってなぁ「天地」って意味ですさぁ。 一擲ってなぁ「ワンチャンスのダイスを振る」ってことですかね。 つまり「天地を賭けて博打をする」ってことですね。 男なら「一か八か」「伸るか反るか」って、よく言って賭けることがあります。 男ってなぁ、生来博打好きなんでしょうなぁ。 韓愈って唐代(中唐)を代表する文人の士大夫が作った詩に「過鴻江」(鴻江を過ぎる)というのがありまして、それに出てくる一節でさぁ。 何でも、項羽と劉邦の戦いをう詠った詩らしいって聞いてまさぁ。  過鴻江 竜疲虎困割川原 億万蒼生性命存 誰勧君王回馬首 真成一擲賭乾坤 【訳】 長い期間、漢楚は天下の覇権を争って、劉邦も項羽も疲れてしまった。 鴻江を境にして天下を二分することを取り決め、億万の民の生命は保たれるはずだった。 いったい誰が、劉邦に勧めて馬首を返させ項羽を追撃させたのか。 劉邦は天地を賭けた、たった一度のダイスを振るような賭けをしたのだ。 … 女性の場合は「結婚一擲」ってとこですかね?image=159700410.jpg
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!