序章

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「このままでは光秀は謀反等を企む恐れすらあろう。 信長殿はその事に気が付いていないのであろうか?」 「………恐れながら申し上げます。 寧ろ、光秀には謀反を起こしてもらった方が我が徳川にとっても良しき事かと……。」 本多正信(ホンダマサノブ)が静かに進言する。 家康も、その言の意味を察したように口元に小さな笑みを浮かべる。 「………ふっ。私に漁夫の利を得よと申すか?」
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