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「………ほぅ。
光秀殿がついに決意されたか。
ついに“その時”が来たのだな!」
正信は家康に報告する為に私室を訪れていた。
家康が近くにいる時に決行すると言う光秀の案に難色を示すかと懸念した正信だったが家康の嬉しそうな顔を見て、杞憂であったと胸を撫で下ろしていた。
「………はっ!
家康様の御身に危険が及ぶ可能性のある策でございます故、少し引っ掛かりは致しますが……。」
正信は語尾を濁して家康の顔色を伺った。
家康には反対する理由も意欲もない事を確信した上で敢えて聞く辺りが正信らしい仕草であろう。
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