“決行”の時

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家康は安土の城を出て、光秀の案内で琵琶湖を周り京見物に出掛けた。 まずは楽しんでもらいたいものだ。 「………琉斗はおるか?」 俺は誰もいないはずの天守閣で声をかけた。 恐らくは近くで待機しているであろう“奴”に。 「…………はっ! お近くにて控えております。」 どこからか琉斗の声が響く。 同じ部屋にいながら全く気配を感じさせないとは………。 「琉斗。家康から目を離すな。 後は予定通り進めよ。 よいな!」 「………はっ! 畏まりました。」 声と共に琉斗は姿を消した様だ。
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