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「獅子笶、この人は何なんだ?」
「音姉守さんは【超能力者】だ。実際にプレイを見れば分かるだろう」
「なるほど、百聞は一見にしカーニバルというヤツか。……すまん、今の発言はなかったことにしてくれ」
獅子笶の口元が引き攣った。殴るぞテメエ。泣くぞこんにゃろー。
見なかったことにし、雫が零れないように上を向いて続ける。
「……ひっく、ひっく。な、泣いてないわよ! 獅子笶の馬鹿! え? 別に心配してない? 死ね。――そんなことより。ワンプレイ見たいんだが、お願いできるか?」
音姉守さんを尻目に、獅子笶と小さい声で話す。すると、案の定と言うべきか音姉守さんの「くっくっくっ」という笑い声が聞こえてきた。
「僕の超能力を見たいのかい。そうだなあ、よし、獅子笶もやろう」
「俺もですか?」
「二人で対決した方が良いだろう。種目は【キル・ヘブン・デス】で良いな?」
キル・ヘブン・デス?
……なんか凄そうだぜ!
―――――
《ケズリスト初心者の君でも分かる! 【キル・ヘブン・デス】とは?》
個人種目の中で、最もポピュラーな競技。原点はスリランカの二つ右上の国で行われていました。
①鉛筆を削る
②判定者に鉛筆を見せる
③より美しい方が勝ち
④五回勝負
⑤先に一勝した方が勝ち
⑤のルールのせいで、二回目以降のプレイが弱々しくなるのが特徴。←期末テストには出ませんが、ノートに書かないと内申が下がります。ガックガク下がります。ガックンガックン堕ちます。
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