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鍵を落としてから、数日後、
女の人は、熊のキーホルダーの付いた鍵を見つめ、頬杖をして物思いに耽っていた。
彼女の心の中は、あの鍵を拾うのを手伝ってくれた男性の素敵な笑顔が忘れられなかった。
彼女は、連絡先を聞いていなかったが、
地元の人ならば、また同じ場所や時間帯にでも逢えるだろうと思っていた。
しばらくは、仕事帰りの真夜中、
家までの道程で、寄り道をして、同じ時間帯で同じ場所に歩みを進めていた。
鍵を拾ってくれた男性が乗っていたようなバイクを見かける度に
目で追いかけてしまい、彼じゃないかしら?と見つめてしまっていた。![image=165188957.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/165188957.jpg?width=800&format=jpg)
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