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『ひぃっ!!?』
ななななんでこいつ窓を!!!?
『ヤァ……ハジメマシテ?』
声低いな………男か?
ってかなんで疑問形なんだ?
なんて考えていたらズイッとその男が顔を近付けてきた。
俺は腰を抜かしてその場に座り込んでしまった…
『………フフフッ………』
不気味に笑い声を立てる
俺はハッとして
『ななななんでここに!!?ていうかお前誰だ!?不法侵入だぞっ』
『………フホーシンニュー?………ボクハ導ク者…叶エル者ダヨ……フフフッ』
『導く者………叶える者……?』
くそ………なんだか気持ち悪い……あいつもだけど………なんか変な鉛みたいな臭いが立ち込めてる………
『ホラ?今叶エテルヨ?』
見る?……とマントの下からゴソゴソっと何か丸い物を取り出した………
『…………』
俺はそれから目を離せなかった………
信じたくなかった………
あいつの………あいつらの………
『消エテシマエ……ダッタヨネ?………フフフッ』
鉛の臭いの正体………
それは………まだ血が滴っている……生首………
そいつらの濁った瞳と目が合った
『うわぁぁぁぁぁぁ!!!!』
恐くて………恐くて…その部屋から出たいのに出られない………足が………動かない………
『どうして…殺した……』
涙が止まらない………
『君ノ願イヲ叶エタダケ……消エテシマエ……ダカラ、コノ世カラ消ス……フフフッ
人間ノ血ハ不味イケド………』
あの喧嘩………
それが理由……?
くそっ…本心じゃなかったのに…!
『………やめろよ…俺の願いならやめろ!!本心じゃなかったのに……元に戻せよ!!!』
『………?ソレハ無理ダヨ。願エルノハ1ツキリ……コトダマハモゥ使エナイ。僕ヲ動カセルノハ、コトダマダケダヨ。』
訳の分からないこいつの言葉………だけどもぅあいつらは戻らない………それだけが確信できた………
なんで………どこから間違って…ただの喧嘩だったのに………どうして?
『友達ト最後ノ挨拶ヲスルカイ?』
ポンと生首を投げてきた……
生暖かくてずっしりしていてさっきまではちゃんと生きていたものが俺の腕の中で笑った気がした………
俺は耐えられず意識を失った…………ただ、ただこれが夢であることを祈りながら………
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